
腕のある板金屋は、独立しても十分にやっていけるだろうが、独立までの道のりは決して容易ではない。
独立したら稼げるか
板金工として雇用される場合、平均年収は約420万円と日本の平均年収と同じくらいだ。腕の良さによっては、もう少し稼いでいる板金工もいるだろう。
独立開業した場合、自分で値段を決め、自分で案件を受けて仕事をするため、年収700万円や800万円を稼げる可能性もある。
新築のニーズによっては板金の必要性は限られてくるが、修理やリフォームを専門にすれば需要は確実にある。
最近では瓦屋根や茅葺き屋根を金属屋根に葺き替えるケースも増えているので、修理や補修スキルを身につければ、ある程度は安定して生き残っていけると思う。
他の建築系職業との違い
建設系の職人は、腕さえあれば自宅を事務所にして開業できるため、初期投資はほとんど必要ない。板金業が他の建築系と異なるのがその点だ。
板金工は、役物(やくもの)と呼ばれる部材を加工するのに工場が必要だ。現場へ持ち込む前に加工する必要があるので、工場や作業場所を確保できなければ開業は難しいだろう。
庭など、自宅の敷地内を作業場にするのも良いが、板金加工の際には切断音や溶接音、金属の粉じん、火花も発生する。
近所迷惑になる可能性があるのであまりおすすめはできない。ガレージなど、専用の作業場を持っていない場合は安全な場所で工場(こうば)を設けるようにしよう。
建築業の許可が必要なケースも
建築板金も立派な建物工事だ。そのため、建築業の許可が必要なケースがある。すべての建物にかかわる事業者に必須ではないが、条件を満たした場合には建築板金工の許可「板金工事業許可」の取得義務があるので留意しておこう。
その条件とは、1件の請負代金が500万円(税込)を超える工事の場合だ。ただし、1件あたり500万円を超える板金工事はそうそう多くないので、一人親方として独立する程度ならケイン説業許可は必要ない。
ただ、将来的に弟子を抱えて大規模な板金工事を行ないたい場合は建設業許可が必要だし、500万円未満の工事を請け負う場合でも、建設業許可があったほうが他業者から信頼されやすい。開業と同時に建設業許可の取得を目指すと良いだろう。
工事する屋根によって許可が異なる
板金工そのものに対する建設業許可は「板金工事業許可」だが、瓦屋根を工事する場合、「屋根工事業許可」という建設業許可が必要となる。
同じ建設業許可でも内容が異なるものなので、自分がどんな仕事を受けるのか、どの建設業許可が必要かを確認するようにしよう。